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「二十歳の原点」

「二十歳の原点」_e0005028_438173.jpg今朝、アサヒ・コムでこの本の名前を目にした時、一気に私の二十歳の頃のことが甦った。(お母様が悦子さんの像とお雛様を並べて飾られている写真が掲載されていた)

ー高野悦子(えつこ)。1969年6月24日、立命館大3年生のとき、京都で鉄道自殺をした。
悦子は大学ノートの日記を残していた。死から2年後、新潮社から出版された。「二十歳の原点」である。 ー

当時、この本はベストセラーになり、私も読んだ。
学生運動の真っただ中で生きていた悦子さんの苦悩、痛みに共感したのを覚えている。
あれから、40年。時代は変わった。

ー東大安田講堂攻防があった69年、立命館大でも寮問題から全共闘がバリケード封鎖をする。共産党系の民主青年同盟との対立。機動隊の導入。悦子は「機動隊、帰れ」と叫び、それを機に全共闘と行動をともにする。
しかし、日記を読むと、心が揺れているのがわかる。
「傍観は許されない。何かを行動することだ。その何かとはなんなのだろう」「私は要するに『心情的全共闘派のインチキ学生』」「階級闘争あるのみ(ウソだなあ、どうしたってこれはウソだよ)」「あたしゃ頑張りますよ。ブルジョアを倒すまでは。とか何とか言って大丈夫かい」。そして、「みごとに失恋—— ?」。 ー

悦子さんのこの時代に生きたがための悩み。
もし、自殺を思いとどまっていたなら、今頃おばあちゃんになって、お孫さんと楽しく暮らしているかもしれないのに、、、。
熱病に罹ったかのように、若者たちを闘争に駆り立てたものは何だったんだろう?
Commented by ろく at 2009-06-20 06:24 x
私も見ました。「懐かし~~~」ってな感じ  (*^_^*)

>熱病に罹ったかのように、若者たちを闘争に駆り立てたものは何だったんだろう

本当に!一つの方向からしか物事が見れない。振り返って冷静になれば・・・
これは普段の生活にも当てはまりそ^^;
Commented by msreiko at 2009-06-20 18:08
高野さんの場合は、自分のことを疑う目も持っていて、、、だから、悲しい。
あの時代、悲劇もあったけれど、パワフルだったよ若者が。
そのパワフル世代が、おばちゃんになり、パワーアップしてるんかな??
Commented by ILmoon at 2009-06-20 18:21 x
東大安田講堂攻防があった69年・・・昭和44年
翌年、昭和45年、ILは東京の日比谷にいました。
ヘルメットをかぶっていました。
機動隊とぶつかっていました。
誰かが行動しなければ、変わらない。
議員とて利己集団、外見の平和観は偽りにみちた欺瞞
今日の日本社会も疑惑の渦の中・・・。
こんなこと考えるとき、自分も歴史の一コマに参画したのだと。
積極的アイデンティティーの模索だったのかもしれない。
一つの哲学なのですから・・・。人であるがゆえに!
Commented by msreiko at 2009-06-21 05:42
「自分とは?」「社会とは?」「国家とは?」「政治とは?」
考えることがたくさんあり、模索していましたね。私も。
今でもひきずっているのかも??
ILさんの、コメントの入れ方を見ているとヘルメット姿は想像できませんが、、、。^ ^明るく変身されたんですね?
by msreiko | 2009-06-20 04:24 | ブック | Comments(4)